カメラの歴史を知ると、カメラそのものの構造も理解しやすいと思います。ここでは、簡単に、現在のデジタルカメラに至るまでのカメラの歴史をご紹介します。
1021年 カメラ・オブスクラ時代
カメラのはじまりはとても古く、古代から小さい穴から外の光を室内に取り入れると壁に外の景色が映るというしくみが始まりとされています。そして、その映ったものを人によって転写するというものでした。初代カメラは、1021年アラブの科学者により「カメラ・オブスクラ」と呼ばれるものでした。その仕組みは、ひと一人くらいが入れる暗い部屋で、穴から取り込んだ外界の景色を人が書き写すというものでした。
ラテン語で「カメラ」は部屋、「オブスクラ」は暗いという意味です。現在当たり前となっているカメラはもともと部屋という意味が語源なのです。
ちなみにこの頃のカメラ(カメラ・オブスクラ)は、写真がない時代に、画家たちの間で景色が本物そっくりに描けると重宝されました。
1826年 手写し→自動露光へ
カメラといってもまだ手写ししていたころ、フランスで、なんとか書き写すのではなく自動的に記録できないか研究が進み、ついに銀板を使って人の手ではなく自動的に板に写すことができるようになりました。
その数年後、1839年フランスで、はじめて一般向けに発売したカメラは、8時間もかけて記録する必要があったそうです。
1903年 日本カメラ到来
コニカミノルタから、「チェリー手提暗函(てさげあんばこ)」というカメラが日本で最初にアマチュア向けに発売されました。
1935年 白黒写真→カラー写真へ
コダックからカラー写真がはじめて作られました。
1980年代 銀塩フィルムカメラ→デジタルカメラへ
フィルムしかなかった時代に、ビデオカメラで先に普及していたデジタル技術が、カメラに応用され、銀塩フィルムカメラからデジタルカメラの時代となります。
2008年 ミラーレス機登場
一眼のコンパクト化が実現し、一眼レフの「レフ」の部分をなくした、ミラーレス一眼が日本でパナソニックから登場しました。これにより、本体構造が半分程度のコンパクトなモデルが実現しました。今、主流となりつつあるミラーレス一眼も意外と歴史が浅いのです。
カメラの語源は「部屋」です。そして、ミラーレス一眼は日本メーカーから生まれた新しい技術です。そして、カメラはこれからもどんどん進化します。
続いて、「一眼レフ」がなぜ一眼と呼ばれるのかその秘密に迫ります。