絞り(=F値)とは?明るいレンズとボケの関係

絞りとはカメラのこの部分です。

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絞りはレンズの羽の閉じ具合

絞りは、レンズの羽の閉じ具合のことで、F値で数値化されています。
F値は、F1.4~F32くらいの数値で、絞りを開けると小さく、絞り込むと大きくなります。
また、F値はレンズやカメラの性能によって変わってきます。F値0.5が理論値の最小で、一般的に最小値がF3以下のレンズは「明るいレンズ」と呼ばれます。

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「明るいレンズ」とは何か?

明るいレンズとは、絞りを開放して光を多く取り込むことができるレンズです。
具体的にはレンズ仕様の最小F値が、より小さい方が明るいレンズとなり、一般的には単焦点レンズに明るいレンズが多いです。

明るいレンズ(最小F値が小さい)と何が良いのか?

明るいレンズは何がよいかというと、以下の点があります。

・ボケの表現ができる。
背景をボカしたり、光源をぼかすことで雰囲気のある写真がとれます。

・シャッター速度を上げることができる。
短い時間で光を集められるため、シャッター速度を短くすることができ結果、よりブレずに撮れます。また、スポーツなどの早い動きの撮影では、より有利に働きます。

ボケの表現 シャッター速度の短い撮影
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F値は、焦点距離が短く・レンズが大きい方が有利

このF値は焦点距離とレンズ口径で決まります。

F値 = 焦点距離 ÷ レンズ口径

そのため、焦点距離が短く、レンズの直径が大きいレンズがほど最小F値が小さくなります。明るいレンズとなります


「画像センサーの大きさ=写真細部の美しさ」とほぼと言ってよいかもしれません。カメラを選ぶ際には、この画像センサーのサイズに注目してみてください。
続いて、画像センサーと同じくらい大切なカメラレンズについて解説します。

次のステップ

arrow_right_20x20カメラレンズ全6種の特徴

レンズを選ぶ際の指標の見方

レンズを選ぶ際に、それぞれの項目が何を指しているのか初心者にはわかりにくいです。ここでは、焦点距離、最小F値、最大倍率、AF/MF、手ブレ補正について解説します。
この項目が何を示しているのかわかると、これまで同じように見えていたレンズが個々で違うようにみえてきます。

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焦点距離(focal length)

焦点距離はミリメートルで表記されていますが、実際、これは画角(撮影できる角度)を示す数値です。どのくらいの範囲を写真に収めることができるかを示しています。

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焦点距離が短ければ、画角は広くなり、焦点距離によって以下のようになります。

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35ミリ判換算って何?

ときどきカタログや商品紹介に、「35ミリ判換算」と記載されていますが、これは、焦点距離を比較しやすいように換算値された数値です。

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そもそも35ミリ判とは、フィルムのことです。フィルムで写真を記録していた時代には、フィルムがほぼ同じサイズであっため、換算は必要なく、焦点距離を比べることで、レンズを比較できました。しかし、デジタルカメラでは画像センサーの大きさがカメラによって異なるため、単純に焦点距離を比較できないため、35ミリ判を基準として、画像センサーサイズの違うカメラでも、比較しやすいようにしています。

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35mm前後 人間の目に近い焦点距離 自然な画角なため、一般的な場面に使えます。
10~35mm程度 広角レンズの焦点距離 広角レンズは画角が広く、広い範囲を写真に収めることができ、遠近感が強調された魅力的な写真がとれます。
70mm~200mm程度 望遠レンズの焦点距離 望遠レンズは、画角が狭いが、遠くのものを近くに引き寄せて撮ることでき、近くによれない野鳥やスポーツなどに威力を発揮します。

最小F値

レンズの明るさを示す数値です。

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レンズの最小F値が小さいほど多くの光を取り込むことができます。
明るいレンズは、ボケの出た味がある写真が撮れたり、多くの光を短時間で取り込むことができるため、シャッター時間が短い写真に有利です。
明確な定義はありませんが、最小F値が3以下のものは一般的に明るいレンズです。

玉ボケ写真 シャッター時間の短い撮影
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最大倍率

マクロレンズに使われる指標です。
マクロレンズは、一般的に0.25~1倍の倍率を持ち、倍率が高いほど拡大して撮ることができます。
1倍のレンズは、被写体と同じ大きさで、フルサイズの画像センサーに、写すことができます。

一般的な標準ズームレンズは、0.25倍以下となります。

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AF/MF(オートフォーカス/マニュアルフォーカス)

ピントを合わせる方法です。オートフォーカスの場合は、レンズが自動でピントをあわせ、マニュアルフォーカスの場合は、ユーザーが手動でピントをあわせる必要があります。

手ブレ補正(IMAGE STABILIZER)

撮影時の手ブレをレンズ側で解消する機能です。また、カメラ側にも手ブレ補正機能がついている場合があるので、どちらかあれば安心です。


焦点距離、最小F値、最大倍率、AF/MF、手ブレ補正が何を示しているのか、大まかに理解できたでしょうか。上記の情報をもとに一度、メーカーサイトで、どのように各レンズが違うのか見てみるとさらに理解が進むと思います。

続いて、カメラを買う前におさえておきたい「絞り」について解説します。


次のステップ

arrow_right_20x20絞り(=F値)とは?

カメラレンズ全6種の特徴

一眼カメラのメリットの1つに、レンズを交換できることがあります。
まだ一眼を使ったことない人にレンズの交換がメリットといってもピンとこないかもしれません。
そこで、主に6種類に分けられる一眼カメラのレンズの種類について解説します。

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レンズは6種類

まず、レンズはどういった種類があるのがご紹介します。
大きく分けて次の6種類あります。

  1. 標準ズームレンズ
  2. 広角ズームレンズ
  3. 望遠ズームレンズ
  4. 単焦点レンズ
  5. マクロレンズ
  6. 魚眼レンズ

 

それでは、1つずつ説明します。

標準ズームレンズ

人の視界と同じような自然な距離感のため、最も色々な場面で使えるレンズです。
「ズーム」できるので遠い被写体であれば、自ら寄らなくてもレンズで調節することができます。
広く使いやすいことからレンズキットとして、カメラとセットで販売されていることが多いです。

焦点距離:18~55mm(ちなみに35mm程度が肉眼に近い自然な範囲)

望遠ズームレンズ

標準ズームレンズよりも、ずっと遠くにあるものをぐっと近くに引き寄せて写すレンズです。野鳥や遠くの建物、運動会や発表会などさまざまな撮影で威力を発揮します。
焦点距離:70~300mm

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広角ズームレンズ

1枚の写真に、より広い範囲を写せる(画角の広い)レンズです。
祭りやスポーツ観戦では、たくさんの人を写すことができ、臨場感を出すことができます。
また、近づけて撮ると遠近感がデフォルメされて作品としても面白いです。ある実験で顔のアップ撮影は、同じ人でもすこし可愛らしく写るという結果があります。

焦点距離:10~35mm

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マクロレンズ

虫眼鏡のように被写体を拡大して撮影する面白いレンズです。
花、虫、水滴など、クローズアップすることで、普段、見えない世界にクローズアップして撮影できます。
通常のレンズだと近接するとピントがあわなかったり、色がにじんだりしますが、マクロレンズはそういう面にも強い設計になっています。レンズ拡大率は、最大倍率で表現されます。

焦点距離:50~60mm(標準)、90~105mm(中望遠)180~200mm(望遠)
最大倍率:0.25倍~1倍(一部1倍以上も存在、参考:標準ズームレンズは、0.15倍程度)

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単焦点レンズ

ズームできないレンズです。ズームできない分、パンケーキレンズなど言われる小型・軽量のものあります。
また、焦点距離が固定されているためボケ味のでやすい明るいレンズというのも魅力です。

焦点距離:30~50mm

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魚眼レンズ

ほぼ360度の周囲を撮れる特殊なレンズです。
撮影角度によっては、空の全周を写すことができ、使い方次第で面白い写真が撮れます。
対角線魚眼と円周魚眼の2種類あるので、購入する際はどちらのタイプなのか確認が必要です。

焦点距離:12mm以下

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いろいろなレンズがあって迷いますが、初心者にはまず、単焦点レンズがオススメです。ズームするのではなく自分の足で動いて構図を選ぶうちに、撮影の腕が上達すると言われています。
続いて、レンズを選ぶ上で最低限必要な、各仕様の見方を解説します。

次のステップ

arrow_right_20x20レンズを選ぶときの指標の見方

画像センサー(撮像素子)とは?各サイズについて

画像センサーとは、カメラのここの部分です。

画像センサー

イメージセンサーや撮像素子などとも言われますが、レンズから入ってきた光を電気信号に変換する部品です。
デジカメでは、より高画質な写真は、画像センサーサイズレンズの大きさによって決まってきます。レンズは交換できますが、画像センサーは交換できません。そのため、画像センサーがどのサイズなのかは、カメラを選ぶ上でとても重要です。

基本的に以下の順で画像センサーのサイズが大きくなります。

スマートフォン < コンデジ < ミラーレス一眼(または一眼レフ)

実際にどれくらいのサイズか?

実際の画像センサーのサイズは、以下の図をご覧ください。
一番小さいのは、iPhone 5Sで1/3型。ミラーレス一眼のNEX-3NはAPS-Cサイズになるので、面積でみるとかなり差があることがわかります。

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では、画像センサーが大きいと何がよいのか?
3つポイントがあります。

光を多く集めることができる=高画質な写真がとれる

光を多く集めることができるため、色をよりきれいに写真にすることができます。
画像センサーのサイズを絵画にたとえると、ある景色をちっちゃな画用紙に描こうとすると詳細な部分の色を表現できずに細部が失われてしまいます。一方、画用紙が大きければ、色をより詳細に表現することができ、細かい部分まで再現性のある絵画ができます。

光を多く集めることができる=夜景など暗い写真もとれる

光を多くあつめることができるため、星空や夜景など弱い光でもきれいに写すことができます。スマホではただの暗い空、コンデジでは、頑張ってもノイズたっぷりの写真になってしまいますが、一眼の画像センサーが大きいモデルでは、夜景も星もきれいに写せます。

光を多く集めることができる=きれいにぼかせる

背景の光源をぼかすのも、画像センサーの大きい方が有利です。
画像センサーが大きいと、大き目のレンズを選ぶこともでき、ボケのきれいな写真をとることができます。

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では、画像センサーの一番大きいカメラを買えばよいのか?

一般的に一番大きいフルサイズはプロ向けなので、高画質を狙うなら、金額も高すぎないAPS-Cサイズをオススメします。

実は小さなイメージセンサーであっても単品で買うと数千~数万円程で、しかも、サイズや精度によって価格差は大きく、高精度になれば、数万円、十数万円、どんどん高くなります。

参考:RS コンポーネンツ (オンライン通販サイト)

35mmフルサイズが一番大きな規格となります。高画質な写真をとりたいので、一番大きなこのサイズを買えばよいと単純に思いますが、基本的に画像センサーが大きくなれば、カメラの値段も高くなります。フルサイズ(最大サイズ)とAPS-C(2番目に大きいサイズ)では軽く金額差が10万近くなります。


「画像センサーの大きさ=写真細部の美しさ」とほぼと言ってよいかもしれません。カメラを選ぶ際には、この画像センサーのサイズに注目してみてください。
続いて、画像センサーと同じくらい大切なカメラレンズについて解説します。

次のステップ

arrow_right_20x20カメラレンズ全6種の特徴

用途別コンデジ・ミラーレス一眼・一眼レフの選び方

ここでは、コンデジ、ミラーレス一眼、一眼レフのどれにすればよいのか迷っている方に、それぞれ用途にあわせて選ぶポイントを解説します。

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以下の順に説明していきます。

・コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)
・ミラーレス一眼カメラ(ミラーレス一眼)
・デジタル一眼レフカメラ(一眼レフ)

スマートフォンに押されつつあるコンデジ。オススメはココ!

近年スマホ付属のカメラが高性能化して、コンデジがスマホにとって変わりつつあります。事実、画質はスマホでも十分キレイといったこともあり、コンデジは年々売れなくなってきています。

しかし、スマホでカメラをたくさん撮ると電池もすぐなくなってしまいます。そのため、旅先などではスマホに頼り切るのは心配です。また、ズーム撮影、マクロ撮影(近接)、夜景撮影といったスマホでは物理的に苦手な面もあり、この点からコンデジを使うメリットは存在します。

また、高級コンデジと呼ばれる一眼クラスの高画質な写真が撮れるコンデジも出現して、携帯性と描写力の両面で優れたカメラも存在します。

つまり、コンデジをオススメしたい方は、ざっくりとこの3タイプです。


1.画質こだわらないが、用途がスマホでは困難
2.基本的なカメラが欲しい方
3.画質もこだわるが、コンパクト優先派

1つずつご説明します。

1.画質こだわらないが、用途がスマホでは困難

スマホ搭載カメラでは苦手な面もあります。以下のようなカメラが欲しい方は、コンデジがオススメです。

・ズームできるカメラが欲しい方
・マクロ撮影ができるカメラが欲しい方
・画質にはこだわらないが写真をたくさん撮る方(大容量バッテリー)
・防水や雪山でも撮影できるカメラがほしい方

2.基本的なカメラが欲しい方

画質にはこだわらないが、今持っているガラケーやスマホのカメラ機能は非力すぎるという方は、コンデジがオススメです。やはりカメラ機能をメインで作られているコンデジは、使いやすく簡単にいい写真がとれます。

・スマートフォンを持っていないから、基本的なカメラが欲しい方
・スマートフォンのカメラ撮影は苦手で、操作しやすいカメラが欲しい方

3.画質もこだわるが、コンパクト優先派

一眼が欲しいと思うが、旅行に大きい一眼はやはり持って行きたくないという方は多いはず、そういう方にはちょっと高めですが高級コンデジがオススメです。中には一眼レベルの美しい写真がとれるものも存在します。

・きれいな写真を撮りたいけど、コンパクトさを優先したい方

マクロ撮影 防水カメラ 高級コンデジ
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続いては、ミラーレス一眼についてです。

ミラーレス一眼をオススメしたいのは、ざっくりとこのタイプ

歴史が浅いながらも人気を集めているのがミラーレス一眼です。スマホよりもよい写真が撮りたい、といっても一眼レフのような大きいカメラは持ち歩きたくないという層に、人気のタイプです。一眼レフよりも小柄で、操作も簡単、価格設定も低めであることからミラーレス一眼をはじめる方も増えてきています。

ミラーレス一眼がオススメなのは、以下のようなカメラが欲しい方です。


1.これから趣味でカメラをやってみたい方
2.スマートフォンよりも高画質な写真を撮りたい方
3.表現豊かな写真を自分で撮ってみたい方

1.これから趣味でカメラをやってみたい方

ミラーレス一眼では、コンデジと違ってレンズの交換ができます。使ったことないのに、いきなりレンズの交換?といわれてもピンとこないかもしれません。しかし、シーンにあわせてレンズを選ぶとぐっと雰囲気のある写真が撮れます。そして、シーンにあわせてレンズを変えて、表現豊かな写真を撮ることが写真の醍醐味になります。

2.スマートフォンよりも高画質な写真を撮りたい方

スマホでカメラをとっていくと気づくかと思いますが、画素数がいくら高くてもきれいな写真はとれません。きれいな写真を撮るには物理的な「レンズの大きさ」と「画像センサーの大きさ」が必要なのです。

>画像センサーについてはこちらで解説しています。(後程)

3.表現豊かな写真を自分で撮ってみたい方

スマホやコンデジに比べて、一眼がすばらしいのは、細部や色彩の表現の豊かさです。
そこで、スマホや安価なコンデジが苦手とする、一眼ならでの表現をリストアップしてみました。
もし、以下のような表現の写真をとりたいと考えていれば、コンデジではなく一眼を選ぶべきです。

  • イルミネーションを玉ボケにした雰囲気のよい写真
  • 火の粉まできれいに映る花火の写真
  • 細部まで美しく輝く夜景の写真
  • 真っ赤な夕焼けをさらに調節してより印象的な夕焼けの写真
  • 町の街灯がクロスフィルターでキラキラ光る幻想的な写真
  • シャッターを30分開放して、星が流れるような写真
  • 肉眼ではなかなか見ることができない葉っぱの上の水滴の写真
  • 一瞬の動きを止めたようなスポーツの写真
玉ボケの表現 クロスフィルター 30分開放バルブ撮影
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この他にも、まだまだたくさんの表現の写真が撮れます。
こうした写真を自分でとってみたいと考えているのであれば、一眼を選択するべきです。

続いて、一眼レフについてです。

一眼レフがオススメなのはこの方

一眼レフは、ミラーレス機ではない昔ながらの一眼レフカメラです。
一眼レフがオススメなのは、十分な資金があって最高画質な写真を撮りたい方と、カメラは昔から馴染みがあり、ファインダーを覗いて撮りたいという方です。

・プロ並みの最高画質の写真を撮りたい方 ※価格も数十万
・ファインダーを使って撮りたい方
・一眼レフカメラの形が好きな方

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この3点、どれらかに当てはまるのであれば、ミラーレス一眼はなく、一眼レフカメラを選ぶべきです。


ここまでで「コンデジ」「ミラーレス一眼」「一眼レフ」のどれにするか決められましたでしょうか。
続いて、具体的にどのカメラを買うかに必要なカメラの基礎知識を解説します。

次のステップ

arrow_right_20x20画像センサー(撮像素子)とは?

ミラーレス一眼と一眼レフはどう違うのか?

同じ一眼でも、ミラーレス一眼と一眼レフの2タイプあります。それぞれはどう違うのでしょうか。それぞれ解説します。

②ミラーレス一眼カメラ(ミラーレス一眼) ③デジタル一眼レフ(一眼レフ)
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違うのは、ミラーがあるかないか

主な違いはミラーがあるかないか、この1点です。
そもそも、ミラー(鏡)って、どこのこと?という疑問があると思いますが、ミラーレスのミラーとは、画像センサーの間についている鏡のことです。
カメラのここの部分です。

一眼レフの仕組み2

一般的な一眼レフの仕組み

デジタルカメラでは、レンズから入ってきた光を画像センサーで光から電気信号に変えています。しかし、本来、画像センサーに光をあててしまうと、レンズを通して、どんな写真がとれるのか、確認することができません。そこで、画像センサーの前に鏡を置いて、ファインダーで確認できるようにしています。そして、シャッターを切った瞬間だけ、鏡が開き、画像センサーに光が当たるようにできています。これが一般的な一眼レフの仕組みでした。

ミラーレスでは、この鏡をなくしています。ではどうやって画像を確認するのかというと、もともと画像センサーで光を電気信号に変えているため、電気信号である画像データを液晶モニターで再現しているのです。

ちなみに一眼レフの「レフ」は、鏡の反射(レフレックス:ドイツ語)の意味ですので、ミラーレス機では、ミラーレス一眼レフとは言わずに、ミラーレス一眼となるのです。

ミラーレスのメリットは、小型化

ミラーをなくすと何がよいかというと、カメラの構造がシンプルになるため、小型化できます。このため、キレイな写真は撮りたいけど大きくてゴツい一眼レフは嫌だという層に人気を集めているのです。

ミラーレスではファインダーがない

ミラーレス機では反射鏡がないため、当然ファインダーがありません。
その代わり、撮影する被写体は、液晶画面で確認できます。もしくは、電子ファインダーで確認します。

ファインダーがないため、撮影する被写体を電子データで確認するか、実際の光で確認するかといった違いは出てきますが、その点が気になるのは、おそらく、細かな点が写真のできに左右するプロや昔からファインダーを使ってカメラをとってきた人かと思います。


ミラーレス一眼と一眼レフの違い「レフレック」は確認できたでしょうか。続いて、それぞれの選ぶポイントを解説します。

次のステップ

arrow_right_20x20目的・用途別カメラタイプの選び方

arrow_right_20x20「コンデジ」と「一眼」の違い

コンデジ、ミラーレス一眼(一眼レフ)は何が違うの?

デジタルカメラは、用途や性能から主に3種類に分けることができます。

①コンパクトデジタルカメラ(コンデジ) ②ミラーレス一眼カメラ(ミラーレス一眼) ③デジタル一眼レフ(一眼レフ)
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まず、コンデジ(①)と一眼(②、③)の違いは、メーカーやモデルによって少々例外はありますが、主にこの3点が共通して異なります。

1.画像センサーサイズ
2.レンズ交換可能・不可能
3.カメラ初心者向けの便利機能

それぞれ1つずつ解説していきます。

コンデジ、一眼の違い:1.画像センサーサイズ

一番の違いは、画像センサーの大きさです。

画像センサーは、カメラのここの部分です。

画像センサー

画像センサーは、イメージセンサー撮像素子などとも言われますが、レンズから入ってきた光を電気信号に変換する部品です。

基本的に以下の順でサイズが大きくなります。

スマートフォン < コンデジ < ミラーレス一眼 or 一眼レフ

※最近は例外機種も多々あります。

実際にどれくらいのサイズか?

実際に各機種の画像センサーのサイズを比べるとわかりやすいです。

以下の図をご覧ください。iPhone 5Sが一番小さくて1/3型。
NEX-3NはAPS-Cサイズで、面積でみるとかなり差があることがわかります。

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ところで、画像センサーが大きいと何がよいのか?

光を多く集めることができる=高画質な写真がとれる

光を多く集めることができるため、色をよりきれいに写真にすることができます。
画像センサーのサイズを絵画にたとえると、ある景色をちっちゃな画用紙に描こうとすると詳細な部分の色を表現できずに細部が失われてしまいます。一方、画用紙が大きければ、色をより詳細に表現することができ、細かい部分まで再現性のある絵画ができます。

光を多く集めることができる=夜景など暗い写真もとれる

光を多くあつめることができるため、星空や夜景など弱い光でもきれいに写すことができます。スマホではただの暗い空、コンデジでは、頑張ってもノイズたっぷりの写真になってしまいますが、一眼の画像センサーが大きいモデルでは、夜景も星もきれいに写せます。

光を多く集めることができる=きれいにぼかせる

背景の光源をぼかすのも、画像センサーの大きい方が有利です。
画像センサーが大きいと、大き目のレンズを選ぶこともでき、ボケのきれいな写真をとることができます。

>この点については、こちらで詳しく図解しています。(後程記載)

コンデジ、一眼の違い:2.レンズ交換可能・不可能

レンズが交換できる点です。

主に5つのレンズをシーンにあわせて使い分けることでより良い写真をとることができます。


標準レンズ
広角レンズ
望遠レンズ
マクロレンズ
魚眼レンズ

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魚眼レンズ マクロレンズ

>各レンズの説明はこちら(後程作成予定)

コンデジと一眼の違い:3.カメラ初心者向けの便利機能

カメラによって異なりますが、高機能な一眼に比べ、コンデジでは以下のような便利な機能があります。

レンズ交換不要でマクロ撮影・ズーム撮影
一眼であれば、レンズ交換が必要になるマクロ撮影やズーム撮影もボタン1押し手軽です。

シーンを自動で検出して最適な設定で撮影
絞りに、シャッター速度、ISO感度、ホワイトバランスなど設定する項目はたくさんあります。それらの設定を自動で検出してボタンひと押しで撮影できるモードがあります。

無線LAN(Wi-Fi)接続でSDカードの出し入れ不要でPCに写真転送
最近、無線でPCと接続するカメラが増えています。通常、SDカードに保存した写真をPCへの転送するのはなかなかめんどくさいものです。無線なら家のどこからでも、自動で同期するので大変便利です。

雨の中でも泥がついても水洗いできる
防水で丸洗いできるカメラもあります。雨でも強いのでハイキングやレジャーにも安心です。

水深7mまでの水中撮影
沖縄や海外にいって海水浴やダイビングの際には水中撮影もできます。本格的にやるのであれば、対応している水深も確認する必要があります。

スキー場でも大丈夫、-10度でも耐える
寒さに強いカメラもあります。個人的な経験ですが、以前、iPhone 5でスノボの撮影をしていたところ、突然電源が切れてしまいました。電子機器は、寒い場所では電圧が低下するため電源が落ちる現象があるようです。そういったこともあり、ウィンタースポーツでは、コンデジを持っていくようにしています。

(参考)オリンパス OLYMPUS STYLUS TG-2 Tough 紹介動画


コンデジと一眼の違いの3点、

1.画像センサーサイズ
2.レンズ交換可能・不可能
3.カメラ初心者向けの便利機能

を大まかなに理解できたでしょうか。
続いて、用途にあわせたカメラの選び方を解説します。


次のステップ

arrow_right_20x20「ミラーレス一眼」と「一眼レフ」の違い

arrow_right_20x20目的・用途別カメラタイプの選び方

まず、何を撮るかイメージしよう!

自分にあったカメラを選ぶときは、まず、どんな場面を撮りたいか、これからカメラをどう使っていくか、イメージすることが大切です。なぜなら、撮りたいシーンによってカメラの必要な性能も変わってくるからです。撮るシーンが旅行先の風景なのか、夜空の星なのかによっても変わってきます。

そこで、カメラをどんな風に使いたいか、以下の項目からイメージしてみてください。

【旅の思い出】旅先で出会った風景を残す

旅のともにカメラを持っていけば、単なる旅行にプラスして、普段目にしない風景を写真にするという楽しみ方もできます。あなたがもし沖縄を旅したとすれば、青い海と広がる青空、そしてキラキラ光る砂浜といった世界をその場で楽しむだけではなく、旅から帰ってきてもその写真をみて、旅の楽しかった思い出をよみがえらせることができます。

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【イベントの思い出】節目節目のイベントで家族や友人の姿を記録

子供の入学式、運動会、部活動の大会、七五三、誕生日、クリスマス、海水浴、遊園地や公園で遊んだ思い出など、数々の思い出をきれいな写真を残しておけば、きっとそれはお金が買えない財産になります。
また、友人とともに、ディズニーランド、ハイキング、スポーツなどをした思い出も写真に残せば、最高の思い出になります。結婚式で、友人や家族の人生の節目を写真にすることができます。

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【ペット】猫の愛らしい姿、愛犬のかわいい表情

愛犬のかわいい表情を写真に残しておけば、どこでもそれを見ることができます。どうしても人間よりも寿命の短い動物たちですが、写真とともに遊んだ思い出も残せば、思い出は一生残ります。

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【自然界の小動物】野鳥、小動物、昆虫を撮る

カメラと相性のよい趣味として、野鳥を撮るバードウォッチングがあります。そういった鳥、昆虫、小動物を森に撮りでかければ、自らの足で発見した喜びと、撮影してありのままの自然の姿を切り取るという、日常から離れた開放感ある素敵な趣味になります。

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【花】色鮮やかな花々を撮る

花は自然界でも色鮮やかで美しく、見ていると幸せな気分になります。しかし花の命は一瞬です。色鮮やかな時も一瞬です。その最高の瞬間を写真で残せるのはカメラの魅力です。高画質カメラで工夫して魅力的な花をさらに魅力的に撮るのも最高の楽しみになるかもしれません。

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【マイ・コレクション】お気に入りの品を綺麗に写す

マイカー、バイク、自ら描いた絵画、陶芸、モデルカー、プラモデル、盆栽、フィギュア、ぬいぐるみなど、すでに趣味として集めているもの、制作したものがあればそれを綺麗に写真に残すのはよいかもしれません。写真であれば手軽に持ち運んで友人に見せることもできます。
また、せっかくコレクション・制作したのですから、自分だけで楽しむのではなく、撮影してインターネット上で公開していくと、同様の趣味を持つ方から、思わぬ反応があって面白いかもしれません。

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【乗り物】電車を撮りに行く、飛行機を撮りに行く

乗り物に興味があるのであれば、電車や飛行機をかっこよく撮るというのも面白いです。撮り方を工夫することで同じ電車でもさまざまな表情を見せます。電車に関しては「撮り鉄」と呼ばれる方が一定数いるくらいハマる分野です。

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【四季の移り変わり】桜を撮る、新緑を撮る、紅葉と撮る、雪景色を撮る

季節の変化を撮影するのも魅力です。春には桜が満開になり、たんぽぽや菜の花がきれいな色に咲きます。夏には、新緑が生き生きとして、太陽が輝いて、海もキラキラして、被写体としてはとても魅了的です。秋は紅葉がとても鮮やかな色をみせ、冬には、雪化粧した白い世界と、四季折々で違う表情をみせる自然に飽きることがありません。

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【星空・花火】夜空に輝く大輪の華を撮る

夜空に輝く星々を撮るのは、少しテクニックが必要になりますが、きれいに写すと感動の作品ができます。夏の夜空に輝く花火は、撮影テクニックで実物よりも迫力のあるシーンがとれて、見るだけでは得られない楽しさを得られるかもしれません。

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【Web素材】ブログやホームページの写真を撮る

撮った写真をブログやホームページ、FacebookやTwitterで公開すれば、自分だけではなく、多くの人と共有することができます。技術が進歩した今でも、スマートフォンで撮った写真と高画質なカメラで撮った写真の違いはわかるものです。オークションの出品にもいいカメラであれば、商品もより一層引き立ちます。

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【アルバム】思い出の写真集を作る

家族の写真を印刷してアルバムとして残しておけば、子供が大きくなったときに懐かみながら、思い出を回想することができます。また、友人が離れてしまうといった時には、思い出と一緒に、写真の入ったアルバムを贈ることができます。

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撮りたいシーンはイメージできたでしょうか。大まかかにイメージできたら、続いて、カメラを選ぶため重要なそれぞれのカメラのタイプの違いを確認します。

次のステップ

arrow_right_20x20「コンデジ」と「ミラーレス一眼(一眼レフ)」のおさえておくべき3つ違い

arrow_right_20x20「ミラーレス一眼」と「一眼レフ」の違い