一眼を買ったら絶対に取りたくなるのが、星空や夜空。
ふと、綺麗な夜空を撮ろうとしたら、ブレてしまったり真っ暗で何も映らなかったってことはありませんか?意外と夜空をきれいに撮るのは難しいのです。ただ、設定方法さえ知っていれば簡単に星空を撮ることができます。
今回は、夜空を撮るときの基本的なポイントをご紹介します。
- 撮影場所のポイント
- 必要な機材
- カメラ設定
- 便利な機能
撮影場所:光害のない所で撮影する
「光害」という言葉をご存知ですか?撮影の邪魔になる光を光害と言います。
都心など光が強い場所では、その光が星空を撮影する邪魔になってしまいます。星の光は弱いので太陽の光や月の光が邪魔にならない状況がベストです。
陽が沈んでから撮影するのはもちろんですが、しばらく残光があるので日没後1〜2時間後に撮影しましょう。また月は満月であるほど光が強くなります。新月であれば月の光は一切ないので撮影予定日の月齢を調べておきましょう。
光害がひどい場合はどのように設定を変えても星を写すことは出来ません。(真昼に星が撮れないのと同じです)光害の原因を少なくなるように工夫してみましょう。
太陽の光であれば陽が沈むまで待つ、都市の明かりであれば山間部に移動する、月の光であれば光が届いていない空を撮る、といった具合に光害を低減させてみましょう。
必要な機材
三脚
星を撮る時にはシャッタースピードが10〜30秒と長い時間シャッターを開けたままにしなければいけません。もちろん、その間にカメラが動いてしまうと、ブレた写真になってしまいます。
長時間露光中にカメラが動かないようにするため三脚は必須です。どんな三脚でも構いませんが、あまり軽いと周りの振動の影響を受けやすいので、出来れば少し重たい三脚を使いましょう。
レリーズ
せっかく三脚を使ってもシャッターボタンを押した時にカメラが動いてしまっては、せっかく三脚を使っている意味がありません。レリーズを使えばコードを繋いでボタンへ直接触れずにシャッターを切ることが出来ます。
安価なレリーズであれば、離れた位置からシャッターを切れるだけなので、カメラのタイマー撮影機能を使うことでこの機材の代用とすることが出来ます。購入前に必要か確認してみるといいでしょう。
カメラの設定
おおまかな設定で1度撮影して、適切な設定になるよう調整していきます。
ISO | 6400 |
絞り | 開放 |
シャッタースピード | 15秒 |
ピント位置 | 無限遠 |
上記のようにカメラを設定したら、三脚にカメラを固定して1度撮影してみましょう。 星が写っていたら、次はISO感度を下げていきます。ISO感度が高いほどノイズが目立つためISO感度を下げて星が写るように設定を変えていきます。
ISO感度を下げると暗くなるのでシャッタースピードを遅くして明るくします。ISO感度を3200にしたら、シャッタースピードは30秒にすると明るさを変えずにISO感度を下げることが出来ます。
ノイズリダクション機能を使う
ISO感度を下げて撮ったにも関わらず写真をよく見ると、暗い部分にザラザラとしたノイズが目立ちませんか?星空を撮る時には高感度に設定して長時間露光で撮影するため普段よりもノイズが目立ちやすくなります。
ノイズには、ISO感度を上げた時に発生する高感度ノイズ、シャッタースピードを遅くした時に発生する、長時間露光ノイズの2種類があります。どちらもカメラのノイズリダクション機能で低減させることが出来ます。設定方法はカメラごとに異なるのでマニュアルを参照してください。
長時間露光ノイズのノイズリダクションがONになっていると、撮影後に露光時間と同等の時間がかかります。連続して撮影することが出来なくなるため普段はOFFにしておきましょう。
おまけ:オススメの撮影スポット(星空がよく撮れる旅先)
この記事を読んで星空を撮影しに旅に出たくなった方もいるかと思いますので、最後にオススメをいくつかご紹介します。
長野県 富士見台高原、美ヶ原高原
信州は星空が綺麗な場所です。今年のツアー広告にも日本一星が綺麗と言われる富士見台高原、美ヶ原高原など星空で有名な場所がいくつも取り上げられています。
美ヶ原高原の山頂のホテルは予約がすぐに埋まってしまい予約するのは困難ですが星を撮りに行ってみるといいでしょう。
日本一の星空の村「スター☆ビレッジ 阿智」として大々的に観光地として有名になりつつあります。
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岡山県 美星町
長野県南牧村と同じく、天文学者が選ぶ「日本で一番綺麗な星空ベスト3」に選ばれたのが「岡山県井原市美星町」。美星というだけあって、とても美しい星空をみることができます。
沖縄県 石垣島
沖縄にある石垣島は関東と比べると緯度が10度ほど違います。そのため、たくさんの星が見られ、天体好きな人達の間で人気です。
こちらも「日本で一番綺麗な星空ベスト3」に選ばれています。
まとめ
初めのうちは少し手間がかかりますが、慣れてしまえば簡単に撮影することが出来ます。まとめを見ながら何度もトライしてみましょう!
・光害のない場所で日没後1〜2時間経った新月の夜に撮影するのがベスト
・三脚を用意する
・カメラに振動を伝えないためにレリーズまたはタイマー撮影機能を使う
・高感度、長時間露光で撮影する
・出来るだけ感度を下げて撮影する
・星空を撮影する時だけノイズリダクションをONにする