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【デジカメ上達】失敗しない夜景の撮り方。ISO感度を設定して、シャッター速度をコントロールしよう!

夜景撮影は、カメラ初心者が失敗しやすい撮影の1つです。
予想以上に暗い写真だったり、手ブレしていたり、ノイズが載っていたりと様々な失敗があります。

今回は、そんな夜景撮影について、失敗しない撮り方を解説します。

前回の記事で自動モードで夜景を撮影する方法をご紹介していますが、今回は、自分で設定してみて、より雰囲気のある夜景を撮りたいと思います。

【コンデジ上達編】コンデジで一番簡単にきれいな夜景を撮る方法!

失敗例1.手ブレ

今回の舞台は、新しくなった東京駅です。
(カメラはNikonの一眼レフを使用しています)

手始めに、まずは何も気にせず、手持ちで日中と同じように写真を撮ります。

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(シャッター速度:4秒 ISO感度:250)

シャッター速度が4秒となり、手ブレが出てしまいました。
暗い中での撮影は光が弱く、多くの光を取り込むため、自動的にシャッター速度が遅くなり、手ブレが発生しやすくなります。よく失敗するパターンの1つです。

失敗例2.暗すぎ

今度は、シャッター速度を上げるためにISO感度を250→6400にあげて撮影します。

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(シャッター速度:1/13秒 ISO感度:3200)

今度は、シャッター速度を上げすぎたために、暗い写真となってしまいました。十分な光を取り込めていないと、このように暗くなってしまいます。これもまた失敗です。

失敗例3.ノイズが目立つ

続いて、シャッター速度はそのままで写真を明るくするため、さらにISO感度を高めました。

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(シャッター速度:1/13秒 ISO感度:6400)

一見、きれいに撮れているようですが、拡大してみるとノイズが載っています。
ISO感度を高めると、シャッター速度を速められる長所の反面、ノイズが発生しやすくなるという短所もあります。
(一部の高級カメラはノイズが出にくくなる傾向)

成功例

今度は、ISO感度をやや落として、シャッタースピードもさきほどより、やや遅くして撮影しました。するとノイズも少なく、明るさもちょうど良い、手ブレの無い夜景の写真がとれました。

また、手前を走るタクシーの光跡も残すことによって、雰囲気のある写真になっています。

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(シャッター速度:1秒 ISO感度:1200)

(撮影協力:長山和将様)


夜景の撮影時は、ISO感度をやや高めにして、シャッター速度を速めます。
ただし、高すぎるとノイズが発生するので注意が必要です。

【シャッター速度はこう使う】スローから高速まで10段階の写真でシャッター速度を理解する

デジカメを買ったもののシャッター速度は、特に意識していないという方は多いのではないでしょうか。

今回は、「シャッター速度」と「撮影できる写真」の関係について10枚の写真で解説していきたいと思います。シャッター速度をコントロールすることで、同じ景色でも一味違った雰囲気の世界を写真に収めることができます。

シャッター速度を速める

まずは、シャッター速度の速い方を見ていきます。シャッター速度を速くすることで被写体の動きを止めます。
シャッター速度の速さの限界は、カメラとレンズの両方で決まってきます。高価なものほど速くすることができます。

1/15~1/4秒 川や滝などの流れの撮影

川や滝を自然に撮影するには、このくらいの速度が最適です。

川の流れ(1/4秒)
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1/250~1/8秒 自動車や電車の流し撮り

流し撮りには、早すぎず、遅ぎないこのくらいのシャッター速度が有効です。

流し撮りのテクニックは、以下のリンク先をご覧ください。
【デジカメ上達編】コンデジでもできる「流し撮り」テクニック。こんな写真がとれる!?

電車の流し撮り(1/100秒)
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1/250秒以上 動く子供

この速度なら、常に動いている子供もブラさずに、自然に撮影することができます。

運動会でのシーン(1/250)
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1/500秒以上 動きの速い野鳥や動物・スポーツ

野鳥の勢いを残したままブラさず撮影できます。

飛ぶ鳥(1/500秒)
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カワセミの獲物を捕らえて水から飛び出た瞬間(1/1000秒)
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水しぶきまでしっかりと止めて撮影しています。

1/2000秒以上 ジェットコースターに乗る人、カーレースの撮影

眼にも止まらぬ速さで動くジェットコースターもピタリと止めて撮影します。

高速に進むジェットコースター(1/3000秒)
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1/4000秒以上 ミルククラウンの撮影

この速度になると、人間の眼でとらえることのできる世界を超えた写真を撮影することができます。

ミルククラウン(1/8000秒)
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この速度は、明るいレンズで、かつ高感度でシャッター速度の速いカメラが必要です。

シャッター速度:遅め

続いて、シャッター速度を遅くする方をみていきます。遅くすることで雰囲気のある写真や光を伸ばして撮影することができます。
シャッター速度をスローにするといっても、限界があり、昼間であれば数秒ですし、夜であっても減光フィルターなど光を弱くするための工夫が必要になることがあります。

1秒~4秒 夜景や清流の撮影

夜景は、少しスローで撮影することで、弱い光をたくさん取り込み、明るい写真にすることができます。
また、水の動きをスローで撮影することで雰囲気のある写真にすることができます。

夕暮れ近くの夜景(2秒)
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糸のように流れる滝(4秒)
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4秒~30秒 ヘッドライトの光跡や花火の撮影

長い撮影になってくると、光を引き伸ばして撮影することができます。こうした写真は、人間の眼で捉える世界とは異なり写真の魅力でもあります。

大輪の花火(12秒)
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ハイウェイのヘッドライトの光跡(30秒)
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10分以上 天体などの光跡

レンズに取り込む光を弱める減光フィルターを使用することで、10分以上シャッターを開いて撮影することができます。45分間夜空の星を撮り続けると、天体の光跡を写真に残すことができます。

天体の光跡(45分)
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シャッター速度と撮影できる写真のイメージはできたでしょうか。
シーンに合わせて、シャッター速度を選ぶには、そのスピードによってどんな写真が撮れるか理解することです。
シーンや被写体にあわせて、シャッター速度をコントロールして、素敵な写真を撮ってください。

モードダイヤルのAuto、P、Tv(S)、Av(A)、Mとは何か?

普段なんとなくAutoモードを使っているけど、他のTvとかAvとかどんなモード?

そんな疑問をお持ちの方へ、ここでは、モードダイヤルのAuto、P、Tv(S)、Av(A)、Mの使い方について解説します。

※モードダイヤルは、例としてCanon PowerShotの場合
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

モードダイヤルとは?

モードダイヤルは、カメラの細かい設定をカメラが自動でやるのか、ユーザーが設定するのかを選択するダイヤルです。
いくつかのモードがありますが、「シャッター速度」「絞り具合」「色合い」「明るさ」の調節したい項目によって変動します。

モードダイヤルは、それぞれ次のような意味になります。

  • Auto・・・フルオート
  • P・・・プログラムオート
  • Tv・・・シャッター速度優先
  • Av・・・絞り優先
  • M・・・マニュアル
  • C・・・カスタム

モードの意味と使い方

それぞれのモードの意味と使い方については以下のようになります。

Auto・・・フルオート。「シャッター速度」「絞り具合」「色合い」「明るさ」がすべて自動で調節され、シャッターを押すだけで最適な写真がとれます。通常はこのモードで十分です。ただ、自分なりの工夫した表現の写真を撮りたい場合や、カメラの自動調節がうまく行かない場合には、以下のモードを使用します。

P・・・プログラムオート。「シャッター速度」「絞り具合」はカメラが自動で調整します。「色合い」「明るさ」の部分はユーザーが調節します。色合いや明るさだけ調節したい場合に有効です。

Tv・・・シャッター速度優先。ユーザーが「シャッター速度」を調整し、それに最適な「絞り具合」に自動設定されます。「色合い」「明るさ」もユーザー設定です。スポーツや動きの速い動物を撮影する場合などに有効です。

Av・・・絞り優先。ユーザーが「絞り具合」を調整し、それに最適な「シャッター速度」に自動設定されます。「色合い」「明るさ」もユーザー設定です。ピントの合った部分以外はぼかしたい、逆に、全体的にピントがあった写真が撮りたい場合に有効です。

M・・・マニュアル。「シャッター速度」「絞り具合」「色合い」「明るさ」すべての項目をユーザーが設定します。カメラの自動調節ではうまく対応できない場面に有効です。ただ、初心者にはすべて調節はハードルが高く、時間がかかるのでオススメできないモードです。

C・・・カスタム。自分の好みの設定を覚えておいてワンダイヤルで復元できるモードです。

シャッター速度を長くした写真

night view of Taipei city with skyscraper and traffic trails

カメラを使い始めた頃は、Auto(フルオート)で撮影して、構図などを工夫する練習をして、慣れてきたらシャッター速度や絞り具合を調節して、勢いや雰囲気のある一枚が撮影できるようになればベストだと思います。

また、カメラの自動調節も万能ではないので、撮影するシーンやモノに対して、ユーザーがコントロールすることで、さらに良い表現ができます。マニュアルで自動以上の表現ができれば、カメラがより一層楽しくなります。

シャッター速度とは何か?~切っても切れない絞りとの関係~

ここでは、シャッター速度と絞りの関係について解説します。シャッター速度と絞りは、一眼レフで撮影するならば、必ず知っておくべきポイントです。

そもそも、シャッター速度とは何か?

シャッター速度は「1/250秒」などと秒数で表示され、シャッターを開く時間のことです。といってもただ、シャッターは、素早く押したからといって、短い時間開くというわけではありません。シャッターを押すと、事前に設定された秒数の間、シャッターが開き、画像センサーに光が当たって写真が記録されます。

一眼レフなら、カメラ性能によりますが、およそ「1/2000秒~16秒」の幅でシャッター速度を調節することができます。
シャッター速度を早くすると、瞬間的な写真が撮れ、水しぶきは止まっているような写真が撮影できます。
シャッター速度を遅くすると、動きのある写真が撮れ、水の流れがまるで白いベールのような写真を撮影できます。

シャッター速度:1/1600秒 シャッター速度:120秒
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シャッター速度は、いろいろな描写ができて便利ですが、ただ単に調節すればよいというわけではなく、もう1つ絞りの概念と組み合わせて設定しなければなりません。

シャッター速度と絞りは、水道の蛇口の関係にある?!

シャッター速度と絞りの関係は、よく水道の蛇口に例えられます。
絞りは、レンズから取り込む光を調節する羽の絞り具合のことです。詳しくは下記ページに解説されています。

絞り(=F値)とは?明るいレンズとボケの関係

蛇口を大きくひねって水をたくさん出し、コップに水を入れると、すぐにいっぱいになるように、絞りを開いて撮影すると短いシャッター時間でも十分な光を集めることができます。

一方、蛇口を小さくひねって水をちょろちょろ出し、コップに水を入れると時間がかかります。それと同じで絞りも絞り込むことによって、光の量を少なくして、シャッター速度を遅くすることができます。

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スポーツなどの速い動きを止めて撮影するには、シャッター速度を上げて、絞りを開く必要があります。
そのため、最小F値が小さいレンズ、つまり、絞りを開くことできる明るいレンズは、シャッター速度をより短くできます。

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一方、シャッター速度を遅くして雰囲気のある写真をとりたいときには、十分に絞りを絞り込んで光の量を調節する必要があります。
絞らずに、シャッター速度だけを長くしてしまうと、コップに水があふれるように、光の量が多すぎて真っ白な写真になってしまいます。

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シャッター速度と絞りを使いこなして、より魅力的な写真を撮ってください。
続いて、露出について解説します。