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手ブレの原因と手ブレ補正機能のしくみ

ちょっと安いコンデジを片手に旅行に出かけたA君。
旅行から帰ってきて撮った写真を印刷してびっくり!
液晶画面で確認したときは、そうでもなかったのに、半分くらいがブレた写真になっていました。

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こんなことにならないためにも、手ブレ補正機能は初めのうちは必須の機能です。

画像補正では修正できない手ブレ

画像補正で、暗い写真を明るくしたり、色の調整をしたりとできます。しかし、手ブレに関しては画像補正ではなんとかなりません。そのため、手ブレした写真はそこで負けなのです。

こんな撮り方で手ブレ写真はとれてしまう!

・三脚を使っても手ブレは起きる!?
手ブレの原因は、シャッターを指で押したときにカメラが動かしてしまうことです。そのため、三脚に固定した場合にも、指でシャッターを押したときに手ブレが発生してしまう可能性があるのです。

・遠くのものを撮るとブレの発生率UP
近くのモノを撮る際には、ブレはそれほど発生しませんが、遠くのモノを撮る際には、わずかなブレが写真に影響するためブレの発生率が上がります。

・暗い場所は手ブレの発生確率UP
やや暗い場所になると、写真を写すための光の量が足りなくなってきます。そのため、なるべく多くの光を取り込もうと、シャッター速度が遅くなり、ブレる確率が高くなるのです。夕暮れや夜景など手ブレが出やすいのはそのためです。

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花火などは、シャッター速度がかなり遅くなるため、手持ちでは手ブレしない写真はほぼ不可能です。

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こういった手ブレは三脚や、撮り方を工夫することで少し改善できます。
手ブレしない写真の撮り方については、別記事で紹介しています。

手ブレしない写真の撮り方5つの方法

手ブレ補正の3つのしくみ

手ブレ補正には、レンズを動かしてブレを補正する「レンズシフト方式」と、画像センサーを動かして、ブレを補正する「イメージセンサーシフト方式」、複数枚の写真をとって、カメラが自動的に補正する「電子式ブレ補正」の3種類があります。

「レンズシフト方式」
レンズ内蔵手ブレ補正と呼ばれたりもしますが、通常複数のレンズによって構成されているレンズ機構ですが、その1つを手ブレを検知し、打ち消す方向に動かすことで手ブレを補正する方法です。

デメリットとしては、レンズが大きくなることやレンズが高価になることがあります。
レンズメーカーでもある、キャノン、ニコン、ソニーが主流として採用している方法です。

「イメージセンサーシフト方式」
カメラボディ内蔵手ブレ補正とも呼ばれたりもしますが、光を電気信号に変換する画像センサーを振動センサー・加速度センサーを使って、打ち消す方向に動かすことでブレを補正する方法です。

ボディがやや大きくなるというデメリットがあります。
カメラボディ内蔵は、オリンパスやペンタックスのカメラに使われています。

「電子式ブレ補正」
1枚通常の撮影と、もう1枚の補正用の写真をとって、補正用写真と比較してカメラが自動で通常の写真を修正するという補正方法です。コンデジなどに採用されており、画像劣化が起こる場合もあります。

手ブレ補正が、非常にすぐれたカメラはどれか?

参考まで手ブレ補正を内蔵したおすすめのカメラモデルをご紹介します。

オリンパス STYLUS SH-1

光学式5軸手ブレ補正を実現した、手ブレ補正エリート機です。

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このモデルは、①水平・垂直回転、②中心回転、③水平・垂直移動のブレに対応した優れたモデルです。

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パナソニック LUMIX GX7

LUMIX初の手ブレ補正をカメラボディに内蔵したモデルです。
他にも、シャッターを押したときのブレを防ぐ、数秒後待ってシャッターを切るモードなど手ブレに対応したモデルです。

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ソニー α100

手ブレ補正はレンズ内蔵が主流のキャノン、ニコン、ソニーですが、α100だけは、カメラに手ブレ補正が内蔵されています。そのため、ズーム撮影や暗いシーンでも威力を発揮するソニーファン待望の一台です。

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手ブレ写真は、修正の施しようがない負けた写真です。なんとしても、そんな写真にならないように、手ブレ補正機能と手ブレしない撮影方法で美しい作品を作ってください。

手ブレしない写真の撮る6つのポイント

撮った写真が何枚か手ブレしているなんて経験はないでしょうか。

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実は、暗い場面や、遠くの被写体を撮る場面では、手ブレの発生する確率は上昇します。カメラに手ブレ補正機能が付いていれば安心ですが、それでも手ブレは発生してしまいます。

今回は、カメラの機能だけに頼らない、手ブレを防ぐ撮影方法をご紹介します。

片手ではなく、両手で持つ

よく片手で撮影している人を見かけますが、片手ではシャッターを押したときにカメラが動いて、写真がブレてしまいます。まず、両手でしっかりとカメラを持つことが、手ブレしない写真のはじめのステップです。

脇をしめる

意外にこれを知らない方も多いと思いますが、写真を撮るときは脇をしめます。というのも、脇をしめないとひじがフラフラしてしまい安定しないからです。脇を締めることで、カメラが体に固定されてよりブレなくなります。

ISO感度をあげて、シャッター速度を早める

シャッター速度を設定できるのであれば早くすることをお勧めします。シャッターが早くなれば早くなるほど、ブレる確率も低くなるからです。
また、ISO感度を上げることで、シャッターをより短い時間で切ることができます。
逆に暗い場所などでシャッター速度が遅く場合には、手ブレを特に注意する必要があります。

机や台の上に置いて撮る

可能であれば、安定した物の上に置いて撮ることで確実にブレを防ぐことができます。

三脚を使う

持ち運びにやや不便ですが、三脚を使うことでブレは確実に軽減されます。あわせてレリーズと呼ばれるシャッターをリモコンで操作できるオプションを使うことで、シャッターを押したときのブレも回避することができます。


以上の方法を実践して、手ブレのない美しい写真をバシバシ撮ってください。

レンズを選ぶ際の指標の見方

レンズを選ぶ際に、それぞれの項目が何を指しているのか初心者にはわかりにくいです。ここでは、焦点距離、最小F値、最大倍率、AF/MF、手ブレ補正について解説します。
この項目が何を示しているのかわかると、これまで同じように見えていたレンズが個々で違うようにみえてきます。

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焦点距離(focal length)

焦点距離はミリメートルで表記されていますが、実際、これは画角(撮影できる角度)を示す数値です。どのくらいの範囲を写真に収めることができるかを示しています。

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焦点距離が短ければ、画角は広くなり、焦点距離によって以下のようになります。

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35ミリ判換算って何?

ときどきカタログや商品紹介に、「35ミリ判換算」と記載されていますが、これは、焦点距離を比較しやすいように換算値された数値です。

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そもそも35ミリ判とは、フィルムのことです。フィルムで写真を記録していた時代には、フィルムがほぼ同じサイズであっため、換算は必要なく、焦点距離を比べることで、レンズを比較できました。しかし、デジタルカメラでは画像センサーの大きさがカメラによって異なるため、単純に焦点距離を比較できないため、35ミリ判を基準として、画像センサーサイズの違うカメラでも、比較しやすいようにしています。

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35mm前後 人間の目に近い焦点距離 自然な画角なため、一般的な場面に使えます。
10~35mm程度 広角レンズの焦点距離 広角レンズは画角が広く、広い範囲を写真に収めることができ、遠近感が強調された魅力的な写真がとれます。
70mm~200mm程度 望遠レンズの焦点距離 望遠レンズは、画角が狭いが、遠くのものを近くに引き寄せて撮ることでき、近くによれない野鳥やスポーツなどに威力を発揮します。

最小F値

レンズの明るさを示す数値です。

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レンズの最小F値が小さいほど多くの光を取り込むことができます。
明るいレンズは、ボケの出た味がある写真が撮れたり、多くの光を短時間で取り込むことができるため、シャッター時間が短い写真に有利です。
明確な定義はありませんが、最小F値が3以下のものは一般的に明るいレンズです。

玉ボケ写真 シャッター時間の短い撮影
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最大倍率

マクロレンズに使われる指標です。
マクロレンズは、一般的に0.25~1倍の倍率を持ち、倍率が高いほど拡大して撮ることができます。
1倍のレンズは、被写体と同じ大きさで、フルサイズの画像センサーに、写すことができます。

一般的な標準ズームレンズは、0.25倍以下となります。

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AF/MF(オートフォーカス/マニュアルフォーカス)

ピントを合わせる方法です。オートフォーカスの場合は、レンズが自動でピントをあわせ、マニュアルフォーカスの場合は、ユーザーが手動でピントをあわせる必要があります。

手ブレ補正(IMAGE STABILIZER)

撮影時の手ブレをレンズ側で解消する機能です。また、カメラ側にも手ブレ補正機能がついている場合があるので、どちらかあれば安心です。


焦点距離、最小F値、最大倍率、AF/MF、手ブレ補正が何を示しているのか、大まかに理解できたでしょうか。上記の情報をもとに一度、メーカーサイトで、どのように各レンズが違うのか見てみるとさらに理解が進むと思います。

続いて、カメラを買う前におさえておきたい「絞り」について解説します。


次のステップ

arrow_right_20x20絞り(=F値)とは?