ボケをいう表現は、iPhoneカメラやコンデジにはできない、一眼ならではの醍醐味(だいごみ)です。ぜひ、一眼、初心者でも手軽に扱えるボケのテクニック駆使して、グッと魅力ある写真を撮ってみてください。
それでは参りましょう!
目次
ボケ表現を理解するための3つのポイント
そもそもボケはどんな時に出るのでしょうか。ボカした写真を撮るために、「1使うレンズ」「2カメラの設定」「3被写体の位置」に注意することで、上手くボケをコントロールすることができます。
ここから1つずつ説明してきます。
1:ボケやすいレンズを使う
どんなモノを撮るかで使うレンズはおおよそ決まりますが、
- 望遠側のレンズほどボカしやすく、
- 広角側のレンズほどボケにくく
なります。
レンズの選び方!超広角〜超望遠まで、撮りたいシーンや被写体に合わせてコレを選ぶべし!
・広角側のレンズはボケにくい
2:絞りを開けて開放よりに設定する
絞り(F値)を小さい値に設定することを「絞りを開ける」といいます。絞りを開ける(F値が小さい)ほどボケやすくなりますが、レンズとの組み合わせでどの程度開けることが出来るか決まります。
明るいレンズほど絞りを開けることが出来ます。例えばcanon EF50mm F1.8 STMであれば、F1.8まで、SIGMA 19mm F2.8 DNはF2.8まで開けることが出来ます。ボケを作る時に必ずしもF値を最小にする必要はありませんが、なるべく小さい値になるよう設定しておきましょう。
・明るいレンズほど絞りを開けられる
3:カメラと被写体、背景の距離を調整する
レンズの焦点距離によってボカしやすさが変わるのですが、距離(③カメラと被写体の距離、④被写体と背景の距離)を調整するとボカすことが出来ます。
撮影設定は、おまかけや自動モードではなく、絞り優先(Aモード)などの手動設定でF値を設定してみてください。
では、ここから実際にボケを撮影するコツです。
その1:前ボケで被写体に視線を集める
カメラと被写体の間に花などをボカして入れることを前ボケといいます。カメラと被写体の距離を離して、カメラ側に花など入れると撮るとボケを作ることが出来ます。
前ボケは、ボケをフレームのように使うことで被写体に視線を集めたり、被写体との距離感を表現することが出来ます。
・前ボケでフレームを作って被写体に視線を集める
・前ボケで被写体との距離感を表現する
その2:後ボケで背景を整理する
被写体の背景をボカして撮ることを後ろボケといいます。ボケ写真といって一番イメージする写真ですね。カメラと被写体の距離を近く、被写体と背景の距離を離すと背景をボカして撮ることが出来ます。
主題となる被写体が背景と混ざって目立たない場合は背景をボカしてみましょう。被写体にしかピントが合っていないことで被写体だけが目立つようになります。
ただ、あまりボカしてしまうと背景から伝わる情報(場所など)が分からなくなってしまいます。絞りや焦点距離をコントロールして、適度なボケになるよう写してみましょう。
・背景がごちゃごちゃしている場合は背景をボカして主題を際立たせる
その3:玉ボケで雰囲気を演出する
前ボケや後ボケを作った時に、部分的に強い光を発している所があれば玉ボケを作ることが出来ます。
夜景でイルミネーションをボカして玉ボケにするのはよくある手法ですね。他にも植物の葉や河面に光が反射している所でも同じように玉ボケを作ることが出来ます。
その4:フィルターでボケの形を自由に変える
ボケの形はレンズの絞り羽根で決まります。カタログなどで仕様を確認すると円形絞りまたは多角形絞りと記載があるのでボケの形を判断することが出来ます。
普通にボカした場合は丸または多角形のボケにしかなりませんが、レンズの前にボケの形にしたい穴を置くと、その形のボケを作ることが出来ます。
市販のフィルターを購入するか、黒い紙を切り抜いて自作したフィルターをレンズの前に置けば、好きな形のボケを作ることが出来ます。
TeruTeruBouZu Bokeh Freedom Filter 52mm
・市販のフィルターでボケの形を変えることが出来る
・黒い紙を切り抜いて自作フィルターを作れば好きな形のボケが作れる
まとめ:ボケを上手く使いこなす方法
ボケのコツについてわかりましたでしょうか。ぜひ、あなたも、ボケの表現を活用して、撮影テクニックのレパートリーを増やしてください。
・絞りは開放気味に設定する
・カメラ、被写体、背景の位置を調整する
・前ボケで被写体に視線を集める
・後ボケで背景を整理する
・部分的に強い光を発する所があれば玉ボケを作れる
・フィルターで好きな形のボケを作る